ハレルヤ便り 2024年度 冬号

ハレルヤ便り

《巻頭言》
急に春本番の暖かさとなり、桜の開花は間近なりました。
冬学期は短い期間の中で、一人一人の個が育ったこの時期だから取り組める版画や粘土の特別な造形と3学年での合奏、加えてAさんは組体操や卒園制作など、盛りだくさんの内容を詰め込み、走り切った日々でした。
モンテッソーリ女史は子ども主体の教育を目指すために、教師は「直接訂正をしてはならない」という心構えを語っています。
子どもの人格を尊重する大切な教えに従うためには、私達も自分を整えるために葛藤しつつ、最大限の努力を積み重ねています。
冬学期半ばのことでした。
降園後の子どもたちの言葉や雰囲気が荒々しくなっていることを感じたので、子どもたちに気づかせてあげるためには、どうしたらいいかを尋ねました。
口々に「○○するとダメだよ、と注意する」とか「あぶないから止めようね、と言う」と子どもたちなりに考えて発言していました。
Aさんの一人が「○○するのは、どうだったかな?と聞く」と発言しました。
してはいけない、という否定の関わりではなく、自分で考えさせる言葉がけを何度も見聞きし、経験したからこそ、自分のものになったという証しでした。
私たちのしていることは決して無駄ではない、という励ましと共に、その成長ぶりに驚きつつ嬉しい一コマでした。
今年のAさんは第一子が多く、主張を曲げず衝突も少なくありませんでしたが、思いやりを持って互いに尊重し合える仲間に育ちました。
あるお友だちが、課題に取り組んでいる時には最大限の応援をし、乗り越えた時には共に自分のことのように喜び合っていました。
卒園式当日は好天が与えられ、Aさんたちは明るい笑顔で旅立ちました。
これからの成長を期待し、心からの応援をもって見守り続けます。
BCDさんの春休みの歩みも祝されますように。
「強くあれ、雄々しくあれ。…あなたの神、主があなたと共におられるのだから」ヨシュア1:9
《チャペル》
冬学期は、エステルの波乱万丈の生涯から始まり、「使徒の働き」と「ペテロの生涯」からはイエス様の証人となることの力強さを知りました。
また「幕屋」は出エジプト時代の簡易礼拝所ですが、幕屋を通しイエスさまがどんなお方なのかを学び、楽しんでいました。
今年度の宣教物語「エミーの勇気」は、アイルランド出身のインド宣教師エミーカーマイケルの実話です。
子どもの救出に生涯を捧げた生涯から、チャレンジを受けながら耳を傾けていました。
みことばとさんび
「しかし、聖霊があなたがたの上に臨むとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリヤの全土、さらに地の果てまで、わたしの証人となります。」使徒の働き1:8
「神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに世を愛された。それは御子を信じる者が、一人として滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。」ヨハネ3:16
「強くあれ。雄々しくあれ。恐れてはならない。おののいてはならない。あなたの行くところどこででも、あなたの神、主があなたとともにいるのだから。」ヨシュア1:9 ♪さんび
『行きます!イエスさま』『ヨハネ3:16』
『強くあれ雄々しくあれ』…冬学期のみことば賛美は子どもたち大好きで、歌詞やメロディーを楽しみました。
《諸活動》
楽器指導&季節のうた
1月『コンコンクシャンのうた』…リス、鶴、豚、カバ、ゾウのマスクという歌詞を楽しみながら歌いました。
2月『ひざし』…まだ寒い時期であっても陽射しは春に向かっていることを感じながら歌いました。
3月『たいせつなたからもの』…新沢としひこさんの素敵な歌詞、一緒に過ごした全てが宝物です。
ベートーヴェン交響曲第9番第4楽章『歓喜のうた』の曲をA(ピアニカ)B(大太鼓小太鼓、トライアングル、タンバリン、カスタネット)C(スズ)で分担し、それぞれに楽器毎の練習を積み重ねてから合わせました。
体 操  
冬学期は縄体操をA「Familie」B「勇気のルンダ」C「崖の上のポニョ」の曲に合わせて取り組みました。
それぞれの段階の縄跳び、手具で体験した基本的な動き、縄で三角形や四角形作り、数学的思考性をもって次の動きを考えながら法則性ジャンプや2人組4人組を体験しました。
Aさんが縄跳びを頑張っているので、BCDさんも刺激を受けて、園庭でも短縄や大繩を練習するようになりました。
冬学期だけではなく、繰り返しができる環境を提供したいと思っています。
2/21(金)のAさんの公開体育では、縄体操と組体操の発表がありました。見学したBCDさんは「次はぼくたち!」という眼差しで、集中して見ていました。
Bさんも加えた合同チームのドッジボールゲームは今年も予想を超える展開とドラマの連続でしたが、みんな力を出し切りました。
造 形
年度末の冬学期には、特別感のある版画や土粘土・紙粘土を使用した粘土製作に取り組みました。
発達段階に合わせて素材や難易度が変化しますが、みな楽しみました。
Aさんは卒園制作が大作だったので、希望者のみが紙版画に取り組みました。
Dさんは新年度から造形に取り組みます。
観察画…Aさんは「イカ」Bさんは「ヒヤシンス」Cさんは「キャベツ」を描きました。
観察画の目的:『観て描く』という姿勢が段階的に定着しています。
絵画表現も色遣いも個性と成長を感じます。
粘土製作…土粘土を使用しAさん「自分の顔」Cさん「器」Bさんは紙粘土の「花瓶」の製作をしました。
土粘土や紙粘土の感触を楽しみながら、特別感をもって取り組みました。
版画…子ども達はプリンティング大好きです。
年齢別に異なった素材で版を作り、刷る工程を楽しみました。
成長した年度末だからこそ出来る活動です。貼り合わせる共同作業も喜んでいました。
(A:紙版画,B&C:スチレン版画)Dは4月に粘土版画をする予定です。

ハレルヤ愛児園
園長:原田和典
ハレルヤ愛児園

ハレルヤ愛児園のホームページです。知立キリスト教会付属のモンテッソーリ園で、定員が各学年8名の小規模園です。日毎に自分を成長させる、園児のいのちの躍動に感動しながら、よき環境作りをもって仕えています。「敏感期」を知った保護者が、子育てに喜びを見いだされる姿は、私たちスタッフの喜びです。

ハレルヤ愛児園をフォローする
ハレルヤ便り未分類